一度ぎくしゃくしてしまった夫婦の関係を修復するために、いったいどのくらいの期間が必要なのでしょうか。
夫婦の置かれている状況や環境、家族構成、夫婦仲の悪化の度合い、夫婦の性格などによっても、夫婦関係を修復するための期間は変わってきます。夫婦関係の状況と、その場合の修復の期間について考えてみましょう。
何日も夫婦の会話がない状況
大きめの夫婦喧嘩の延長で、お互いが怒っていて会話がない、一緒に食事をしたくない、相手のことをしてあげるのが嫌、相手から避けられているなどという状況の場合です。
このような状況が長く続くことを、相手も望んでいるとは思えません。
お互いの意地やプライド、先に謝ったら負けるような感覚を捨てることで、比較的早いうちに関係修復できるパターンです。
仲直りのきっかけさえ上手くつかめれば、早ければ、その日のうちに仲直りできてしまうこともありますね。
「この前はごめんね」「自分にも悪いところがあるのに、責め立ててごめんなさい」などと素直に自分から謝ることで、相手も怒っていた気持ちが緩み、仲直りができる可能性が高いです。
夫の好物料理を作るとか、妻の欲しがっていたものを買って帰るとか、仲直りのきっかけになるものがあると、更に早くの解決が望めることでしょう。
家庭内別居の状況
食事も寝る部屋も別々、家事もお互いに自分のことだけやるというような「家庭内別居」の状況の場合もあります。
「子どものことを考えて、今すぐ離婚できない」「離婚しても生活できないので我慢している」などの事情があるケースなどに「家庭内別居」の状態の夫婦があります。
この状態になってからの期間が長ければ長いほど、修復への期間も長くかかりますし、修復するのも簡単ではなくなってしまいます。
この先、離婚するつもりがない家庭内別居は、できるだけ早いうちに解決することをおすすめします。
子どもがいる場合は、特に、夫婦仲が悪いことで子どもにいい影響はないのです。
一緒に住んでいるのなら、仲が悪いより、夫婦の会話もあり、一緒に笑い合えるような関係になれるように、お互いに歩み寄る努力してみることをおすすめします。
どちらかの浮気や借金癖などが原因での家庭内別居でしたら、難しいかも知れませんが許す努力をしてみましょう。
長引けば長引くほど、修復しにくくなります、長い期間の家庭内別居の場合は、まず夫婦で「何とかしよう」と話し合うことから始めて、徐々に解決策を見出して、実際に実行することになるので、少なくてもひと月程度はかかることを覚悟しておきましょう。
仮面夫婦の状況
「仮面夫婦」は、夫婦のお互いやどちらか片方が冷めている状況であるにもかかわらず、対外的には何の問題もないような夫婦を演じている夫婦のことです。
離婚できない事情を抱えた夫婦もあり、このままでもいいと思っている場合もありますし、何とか修復したいのにできないという仮面夫婦もあるようです。
このような「仮面夫婦」の状況の場合は、「相手に無関心」「価値観が合わない」などの原因が考えられます。
しかし「子どものこと」「世間体」「老後の心配」「金銭的なこと」などを考えて離婚の選択をせず、仮面夫婦を選んでいるケースが多いのです。
このような状況ですので、もし夫婦関係を修復しようとする場合には、夫婦でお互いに「相手に関心を持ち、価値観を合わせる」などで、仮面夫婦の状態から抜け出す努力に、数か月程度の期間も必要になります。
夫婦が別居している状況
夫婦が同じ家に住んでいることにどちらかが耐えられず、「別居している」という状況のケースです。
夫婦関係の修復を望んでいる場合には、通常別居することはお勧めしていませんが、冷却期間を置いて、「お互いによく考えてみる」という考え方で一時的に別居する例も見られます。
別居してみて「相手の大切さに気付く」ことも期待できます。
別居が長くなると、自由になることでお互いに離婚に向かう気持ちに拍車がかかることも予想されるので、注意が必要です。
修復を望んでいる場合には、できるだけ早く夫婦で話し合う機会を作りましょう。
夫婦関係修復が目的で、冷却期間を置くために、どうしても別居をする場合の注意点を、5つ挙げておきます。
- 夫婦関係修復のための別居であることをお互いに意識する
- 別居の期間(長くても半年以内)を、あらかじめ決めておく
- 別居中にも、できるだけ定期的に会うようにする
- 夫婦であることに変わりはないので、連絡を取り合うようにする
- お互いに自由になり過ぎて、浮気などしないように
もし、今、別居しているのでしたら、一日も早く別居を解消して、話し合うようにしましょう。
夫婦関係修復にかかる期間を、できるだけ短くするためには、夫婦で冷静に感情的にならないように話し合うことが大切です。
しかし、夫婦で話すとどうしても喧嘩腰になってしまったり、言いたいことが言えなくなってしまったり、こじれてしまって話し合うことが難しいということも考えられます。
そのようなときには、家庭裁判所に「夫婦円満調停」を申し立てることができます。
「夫婦円満調停」の利点としては、以下のようなものがあります。
- 改めて夫婦2人で思っていることを、第三者を挟んで感情的にならずに話す機会ができる。
- 調停委員が、夫婦の話や実情を聞いて、原因や問題を探ってくれる。
- 夫婦それぞれに、関係を修復させるための努力をする気持ちがあるのか探ってくれる。
このような利点がありますが、夫婦のどちらかに修復の気持ちがない場合には、離婚に向かってしまうことも避けられないかもしれません。
いかがでしたか。
夫婦関係を修復するための期間についてお話してきましたが、夫婦関係が悪くなった原因や、現在までにどのような努力をしてみたのか、夫婦の問題の大きさ、夫や妻の性格的なこと、夫婦の置かれた環境、夫婦間のコミュニケーションの状況などによって、夫婦関係の修復にかかる期間は違ってきます。
とにかく、できるだけこじれないうちに早く対処することが、早い解決への秘訣です。
夫婦の問題が、長い期間で険悪な状況にある場合には、夫婦関係修復にも時間がかかると覚悟してください。
夫婦だけではうまく話ができないという場合には、私たち「夫婦問題カウンセラー」が、専門知識と多くの経験を持った第三者という立場で、必ずあなたのお役に立てますので、お気軽にご相談くださいね。
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