「まさか、夫が風俗へ行っていたなんて…」 そう知った時の衝撃や裏切られた気持ち、そして何よりも深く傷ついた心は、時間だけでは癒えない深い傷跡が残ってしまいます。
日常生活の中でも、夫の行動や想像したくない光景がふとした瞬間に蘇ります。
時間がたっても昨日のことのように鮮明に思い出され、激しい動悸や不安感に襲われる。
それは、心の傷が引き起こすフラッシュバックという現象なのです。
過去のご相談の中にも、夫婦はとても仲良しでラブラブなのに、夫が友達に誘われて風俗に通っていたことが発覚してしまった例がありました。
妻は気持ちは許しているのに、度々襲われる「夫に裏切られた」という現実とフラッシュバックに苦しんで、夫もどう対応するのがいいのかわからずに、お二人とも食べているのに痩せていってしまうという状況で苦しんでいました。
あなたもこのような夫の風俗通い発覚後のフラッシュバックに苦しんでいるのではありませんか?
そんなあなたに、フラッシュバックへの具体的な対処法と、少しでも心を楽にするためのヒントをお伝えしていきますね。
フラッシュバックは、なぜ起こるのか
フラッシュバックとは、過去の強烈な体験や感情が、まるで現在進行形のように突然蘇る現象です。
五感を伴うこともあり、当時の感情や身体感覚、場所の雰囲気までもリアルに感じることがあります。
夫の風俗通いという事実は、あなたにとって大きな精神的ストレスとなり、トラウマ体験に近い状態を引き起こしている可能性があります。
裏切り、不信感、自己否定感、孤独感など、複雑な感情が絡み合い、あなたの心が深く傷つけられているのですね。
日常生活の中で、夫の持ち物、香り、特定の場所や時間帯など、ちょっとしたきっかけで当時の感情や記憶が呼び起こされて、フラッシュバックが起こることがあります。これは、あなたの心がまだその出来事を消化しきれていないサインなので、決してあなたが弱いわけではないのです。
辛いフラッシュバックへの具体的な対処法
フラッシュバックが起きた時、どうすればいいのか分からず、ただただ苦しみに耐えている方もいるかもしれません。
ここでは、少しでもその苦しみを和らげるための具体的な対処法をいくつかご紹介していきます。
1. 安全な場所を確保する
フラッシュバックが始まったら、まずは自分が安全で安心できる場所に移動しましょう。自宅のリビング、寝室、あるいは一人になれる静かな場所でも構いません。物理的に安全な場所に身を置くことで、心理的な不安感を軽減することができます。
2. 呼吸を意識する
フラッシュバックによる強い感情や動悸を感じたら、深呼吸を意識的に行いましょう。
ゆっくりと息を吸い込み、少し長めに息を吐き出すことを繰り返します。呼吸に意識を集中することで、一時的に現在の状況に意識を戻し、パニック状態を鎮める効果があります。
3. 五感を活用する
五感を通じて、今この瞬間に意識を向けることも有効です。
視覚
身の回りにあるものをゆっくりと観察してみましょう。物の形、色、質感などを意識的に捉えることで、「今、ここ」に意識を戻していきます。
聴覚
静かに聞こえる音に耳を澄ませてみましょう。時計の秒針の音、 外の車の音、鳥のさえずりなど、どんな小さな音でも構いません。
嗅覚
アロマオイルやお気に入りの香りを嗅ぐのも良いですね。リラックス効果のあるラベンダーやカモミールなどの香りは、心を落ち着かせるのに役立ちます。
味覚
温かい飲み物をゆっくりと味わったり、お気に入りの飴を舐めたりするのもおすすめです。味覚に意識を集中することで、感覚を取り戻します
触覚
毛布やクッションの感触を確かめたり、自分の髪や腕を優しく撫でたりするのも効果的です。安心できる触覚刺激は、心の安定をもたらします。
4. 今この瞬間に意識を向け、心を落ち着かせる
自分の体を地面にしっかりと結びつけるイメージを持つことで、現実感を回復させることが望めます。「今、ここにいる」という感覚を強めて、現実世界とのつながりを取り戻します。
具体的には
① 床にしっかりと足をつけ、足裏の感覚に意識を集中する
② 椅子に深く腰掛け、背もたれや座面の感触を意識する
③ 手元にある物を強く握ったり、触ったりしてみる などを試してみてください。
5. 言葉に出してみる
フラッシュバックで蘇ってきた感情や思考を、言葉に出してみることも有効です。
誰かに話すことが難しい場合は、ノートに書き出すだけでも気持ちが整理されることがあります。「私は今、とても不安だ」「あの時のことを思い出して辛い」など、素直な気持ちを言葉にすることで、感情を客観的に捉えることができます。
6.フラッシュバックに苦しむ自分を責めない
「こんなことでいつまでも苦しんでいるなんて情けない」などと自分を追い詰めるのではなく、「辛かったね」「よく頑張っているね」と、優しい言葉をかけてあげましょう。
あなたは何も悪くありません。傷ついた心を癒すには、時間と優しさが必要なのです。
7.完璧を目指さない
「回復はジグザグ」 心の回復は、決して一直線には進みません。
良い日もあれば、またつらい日に逆戻りしたように感じる日もあるでしょう。それはごく自然なことなのです。
「今日は気分がいいな」「昨日はつらかったけど、今日は少し楽に感じる」などと、小さな変化に気づき、自分を褒めてあげてください。完璧を目指さず、焦らず信じて一歩ずつ進むことが大切です。
周囲のサポートと専門家の助け
フラッシュバックが頻繁に起こり、日常生活に支障が出ている場合は、一人で抱え込まずに、信頼できる友人や家族などに相談することもいいと思います。
周囲の人に相談したくない場合や、相談できる人がいない場合には、カウンセラーなど、安心して話せる人に気持ちを打ち明けることで、心の負担が軽減されることが望めます。 また、心療内科やメンタルクリニックの医師やカウンセラーなど、専門家のサポートを受けることも検討してみてください。
過去の経験と向き合い、心の傷を癒していく助けになります。
焦らず、ゆっくりと
心の傷が癒えるまでには、時間がかかることもあります。
焦らず、自分のペースで少しずつ前に進んでいきましょう。
無理に過去を忘れようとするのではなく、過去の経験を受け止めて、今の自分を大切にすることができるといいですね。
あなたは一人ではありません。多くの人が、同じような苦しみを乗り越えてきました。どうか希望を失わず、自分を大切にしながら、一歩ずつ前に進んでくださいね。
あなたの心が穏やかな日々を取り戻せるよう、心から応援しています。