親子喧嘩

夫と子どもとの仲が悪いと、二人のあいだに入った妻はどうしていいかわからなくなりますね。

以前、女性から「夫と子どもの仲が悪い」というお悩みのご相談がありました。

その女性は、離婚歴があり、前の夫との8歳の子どもを連れての再婚でした。

再婚した夫は初婚。

いきなり8歳の子どもの父親になったのですから、戸惑ったり困ったりするのも当然です。

子どもだって、いきなり知らない男性のことを父親として接することは難しいですよね。

妻が妊娠した時からずっと父親をしていても、なかなか子どもとうまく関わることができずに悩んでいる男性も多いのですから。

「夫と子どもの仲が悪い」といっても、さまざまなケースが考えられます。

“子どもの年齢””実子か連れ子か””お互いに嫌ってるのか、片方が嫌ってるのか”などによって対応も変わってくるのです。

特に、子どもが反抗期であったり、父親が極端な子ども嫌いで子どもが父親を嫌って避けるようになっている場合、父親はそれを何とか解消しようと躍起になったりします。

それが上手く噛み合わずに、父親と子どもの仲が悪くなることも考えられます。

<子どもが父親を嫌っている>

「夫と子どもの仲が悪い」のは、子どもが父親を嫌っているケースが多いのですが、その原因として考えられることを挙げてみますね。

①父親が母親にDVやモラハラをする姿を見てきた

父親と母親の仲が極端に悪かったり、父親が母親に対して暴力を振るったり暴言を吐いたりする姿を幼い頃からずっと見てきている場合、子どもが父親を嫌い、父親を強く避けることが考えられます。

②父親のしつけが厳しすぎる

父親の子どもに対するしつけが厳しすぎる場合、子どもは「自分が認められていない」「自分に非がないのに責められる」「褒められることがない」などの理由で父親を避けるようになってしまいます。

③子どもが父親に暴力を振るわれている

子ども自身が父親に暴力を振るわれる場合があります。このような場合、父親が威圧的な態度で子どもに対して威張ったり決めつけたりすることで、子どもは常に怯えるようになってしまいます。

④子ども扱いしすぎる

父親の過保護や過干渉で、子どもが大きくなってもいつまでも子ども扱いされることで”ウザい”などと感じ、成長とともに父親のことを嫌いになっていきます。

⑤兄弟姉妹の間で差別がある

同じ家族の兄弟や姉妹の間で、明らかに差別されていると感じている子どもも多いものです。

例えば「”男だから”女だから”」という考えや「年上なんだから」という考え、または、「要領が良い要領が悪い」などの理由で兄弟姉妹に”好き嫌いの感情”を明らかに表している場合、父親に対する信頼ができなくなってしまいます。

⑥家族や他の人の悪口ばかり聞かされる

父親が自分に自信があるのか、妻や親族等の悪口ばかりをいっている場合や、職場の人や近所の人の文句ばかり話すことで、子どもは父親を尊敬するどころか軽蔑して、関わることを避けるようになります。

⑦父親が好き勝手ばかりしている

父親が家庭を顧みず、好き勝手なことばかりしている場合があります。家にお金を入れないとか、ちゃんと働かないとか、堂々と浮気していたり、母親を困らせているような場合、子どもは父親のことを嫌うようになります。

これらとは反対に、父親が子どもを嫌っていて「夫と子どもの仲が悪い」場合もあります。

<父親が子どもを嫌っている>

このケースでは、原因として「妻が子どもにかかりきりになり、子どもに妻の愛情をとられた気がして子どものことを好きになれずライバルのように思ってしまう」「子どもが自分の思う通りにならないので可愛いと思えない」「自分が幼い時に父親に愛された記憶がなく、子どもの可愛がり方がわからず、ついきつくあたってしまう」などが考えられます。

<「夫と子どもの仲が悪い」場合の対応策>

夫と子どもの仲が悪い場合に、あいだに入った妻には次のような対応策も考えられます。

  • 夫に、父親としてではなく一人の人間として子どもと接してみることを提案する
  • 夫や子どもがお互いに関わらないために、できるだけ距離を置くように話す
  • 子どもに、できるだけ早く経済的にも精神的にも父親から自立するように促す
  • 夫も子どもも、お互いに自分だけで責任を背負わず、罪悪感を持たないように導く
  • 第三者の専門家に相談する

これらのことを試してみてください。

特に父親と息子の場合は、お互いにライバル的な気持ちがあったり、意地を張ってしまうこともあり、特に子どもが中学生高校生の頃には父親との関係性がうまくいかないことが多いようです。

この時期の子どもに、親のエゴや価値観を押し付けたりすることで、余計に子どもから煙たがれることが考えられます。

<さいごに>

父親に限らず親としては、「社会で生きていくための最低限のこと」を教える必要はありますが、あまり多く口出しをせず、信じて見守っていくことも必要ですし、ある程度は嫌われる覚悟も必要です。

子どもが親のことを”嫌いになる””嫌ってずっと避け続ける””親を嫌いなことに罪悪感を持つ”などで、子どもの人生の中において少しも得にはならないということに気づいてほしいですね。

子どもは親の背中を見て育ちます。

父親や母親が子供の見本になるような生活態度を見せていくことで、自然に子どもは親と同じように育っていくものです。

長い目で見て信じてあげることも大切ですね。

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