配偶者から離婚を切り出された場合、皆さんはどのように対処するでしょう。
以前、私のところに相談にみえた専業主婦のYさんの例でお話ししましょう。
(この記事を動画でご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。)
翌日の5年目の結婚記念日には、夫の好物の食事を作ろう!とワクワク計画していました。
ところがその日の夜に突然、夫から「離婚してくれ」と離婚を切り出されたのです。
夫は、妻であるYさんの「日ごろの自分に対する言動や態度に傷ついている、もう我慢できないからすぐに離婚してほしい」という理由でした。それまでの夫はとてもやさしく穏やかな人だったので、Yさんはそんな彼に安心して甘えていたと言います。
そして突然の思いもかけない言葉に、何も言えなかったそうです。
Yさん夫婦は、なかなか子どもに恵まれず、1年半ほど前から不妊治療も始めていたのですが、そのことも夫には重荷だったのかもしれません。
「離婚はしたくない」と返事をし、Yさんはそれまでの自分を反省しました。
夫から突然離婚を切り出された場合、八割がた夫の陰に他の女性の存在があります。
夫から今まで一度も言われたことがないような、”妻を嫌いな理由”を言って、急いで離婚したがっているような場合は特に怪しいケースです。
中には、浮気相手の女性が夫との子どもを妊娠しているので、離婚を急いでいるということもあります。
Yさんは、今まで夫のスマホを見たことはありませんでしたが、こっそり見てみました。
夫のスマホの中には、夫の同僚の独身女性とのラブラブな毎日のやり取りがあったのです。
夫にスマホを見たことは一切言わず、「最近あなたが何だか遠くに感じていた、私も寂しい気持ちだった、2人で話し合って以前の仲のいい夫婦に戻りたい」と伝えました。
夫からは「実は、他に好きな女性がいるんだ。君と離婚して、その女性と暮らしたい」と言われたのです。
そしてまもなく夫は家を出て、実家に行ってしまいました。
本来、夫のものと言えども人のスマホを見ることは、おすすめしていません。スマホの中には幸せなことは入っていないからです。
例えば夫がスマホの友達とのLINEに、「俺は妻のことが大好きで愛している!」なんて書いていることがあるでしょうか?
見つかるのは、キャバクラのお姉さんからのなまめかしいお誘いのLINEや、見たくもない夫と浮気相手とのやり取り等なのです。
どうしてもスマホを見たいのだったら、このことを覚悟して見る、見たことを決して夫に言わないということがお約束です。
Yさんは、夫から離婚を切り出された原因となった相手の女性に対して、慰謝料を請求しようか、夫ともう会わないと誓約書を書いてもらおうか、離婚に応じるべきか等、いろいろ悩みました。
慰謝料や誓約書については、夫の気持ちを逆なでするだけだと思い、断念しました。
一方的に離婚を切り出されても納得できないのに、今は離婚できないと決断して、夫に別れたくない気持ちを手紙に書いたり、夫の両親に連絡を取ったり、できる努力をしてみました。
しかし、夫の離婚に向けた気持ちは頑なでした。
夫に何を言っても、離婚をあきらめることはないと悟ったYさんは、弁護士に相談して夫から慰謝料を払ってもらって、しばらくして離婚しました。
勝手に浮気され、一方的に離婚を切り出されたことで、私には全く非がないのに許せない! と、悔しくて許せないという気持ちでいたYさん。
冷静になってしばらくよく考えたところ、自分の幸せがどこにあるのかが見えてきたと言いました。
意地を張って過ごしている時間がもったいないと気づき、離婚を決意したのでした。
Yさんは離婚の条件に、「自分の仕事が見つかったら」という条件も付け、まもなく結婚前にしていた仕事を活かせる職場に就職が決まり、離婚が成立し、今は前向きに明るく働いています。
その後知り合ってお付き合いしている男性もいるそうで、再婚して子どもができたら嬉しい、と話してくれました。
Yさんは、夫から離婚を切り出されて、条件を付けて応じることで、前に進むことができました。
離婚に応じないという選択もあります。
どちらが正解ということはありません。
どちらを選んでも、自分が考えて決めた道を悔やむことなく進んでいけるといいですね。
リカプルでは夫婦問題・離婚問題に関するカウンセリングを行っております。カウンセリングを受けるまでの流れや内容に関するお問い合わせは下記からどうぞ。