夫か妻のどちらか、または両方が、実子や養子がいる再婚で、新しく築く家庭のことを「ステップファミリー」といい、このステップファミリーは増加傾向にあります。
その中でも、パートナーとの離別や死別によって、シングルファーザーとなった男性と結婚して、旦那の連れ子と思うように接することができなくて、日々ストレスを感じている女性がいらっしゃいます。
離婚も頭をよぎるけど、旦那が好きだから別れたくない。
でも、連れ子をかわいいと思えないし、かわいがれない。
特に、夫婦に新しく子どもが生まれたら(セメントベビーといいます)、もっと旦那の連れ子のことが可愛く思えなくなることも考えられます。
さらに、旦那の連れ子が思春期だったり、成人してるのにいつまでも家にいてニートだったりした場合、継母としてどう接していいのか、難しく悩ましくて、なかなかいい関係を築けずにストレスが大きくなるケースも多いものです。
<夫の連れ子のどんなことがストレスなのか>
継母にとって、旦那の連れ子のどのようなところがストレスなのでしょうか。
具体的に挙げてみましょう。
- わがままで反抗的
- ふざけてばかりで言うことを聞かない
- 汚ならしく思ってしまう
- 父親(夫)の気を惹こうとするところが嫌
- 平気で嘘ばかりつく
- 夫の実家(祖父母)にすぐ頼る
- 母親ヅラするなと言われる
- 実母(前妻)と比較される
- 前妻が子育てを放任していたので、何も身についていない
このようなことが原因で、旦那の連れ子のことが可愛いと思えないし、何をしても憎たらしく感じてしまってストレスになっているのですね。
このストレスの背景には、旦那の子どもなのに、旦那が非協力的で、妻の気持ちを理解しようとしてくれないということも重なっている場合が多いようです。
旦那や旦那の連れ子が、いけないのでしょうか?
<子どももストレス感じてるかも>
旦那の連れ子の立場に立って考えてみましょう。
父親の再婚について、そもそも子どもには選択肢がなかったのではないでしょうか。
子ども本人としては「本当は実母以外の人をお母さんと呼びたくないけど、お父さんがひとりでいることにも将来の不安や様々な不便なことがある」ということを理解していて、再婚に反対できない状況だったかもしれません。
子どもが、家を出て一人暮らしをすることができる年齢になっていれば、「別に住む」と言う選択もできますが、子どもがまだ学生だったり幼なかったりしたら、父親についていくしかありませんよね。
子どもだって、お父さんが好きになった女性なのだから「仲良くやりたい」と思っているのではないでしょうか。
しかし、子どもからしたら継母の存在は、大事な父親を奪った憎い女性でもあります。
特に、思春期や反抗期の子どもなど、実の母親でも扱いや対応に困っているケースが多いものです。
連れ子と継母の関係なのですから、ある程度はストレスに感じてしまうことも仕方ないとも言えますね。
では、旦那の連れ子に大きなストレスを感じてしまう場合の対策はあるのでしょうか。
<旦那の連れ子にストレスを感じる場合の対応策>
旦那の連れ子に大きなストレスを感じてしまう場合の5つの対応策を挙げていきましょう。
①良い母親になろうと焦らない
「自分の子どもになったのだから愛さないといけない」「何とか勉強ができるように教育しなければ」「ちゃんとしつけてあげないと」などと、良い母親になろうと頑張りすぎたり焦ることで、空回りしてしまうこともあります。
少しずつ徐々に母親になって行ってもいいのです。母親にならなくても、自分自身を子どもの「友だち」「お姉さん」「知り合いのおばちゃん」「ただの同居人」などと位置付けることだってアリだと思います。「無理に仲良くならなくてもいい」と思えたら、少し楽ではないですか。
②夫婦の子どもが生まれたら要注意
もしも、夫婦に子どもが生まれて連れ子がお兄ちゃんやお姉ちゃんになっても、意識的に連れ子を優先するように心掛けることで、結果的には平等に扱っているような状況になるものです。
連れ子の機嫌が良ければ、少しでもイライラすることが減るかもしれません。
③旦那の協力は必須
連れ子の実父である旦那の子育て参加は必須です。「連れ子に母親ができたのだから任せておけばいいだろう」などと思って、放っていてはいけません。
とくに、「連れ子を叱るときには旦那から」と決めることをおすすめします。
継母としては、連れ子のできるだけいいところを見つけて、たくさん褒めてあげられるといいですね。
④理由をつけて諦める
「連れ子の落ち着きがない、嘘ばかり言う、裏表がある、などの嫌なところや困った性格は、すべて連れ子の実母(旦那の元妻)に似たんだ」と理由をつけて、「継母の私がいくら頑張っても直るわけがない」と思うようにして、ある程度は諦めるということも一案です。
⑤思春期の連れ子の場合は結婚時期を考える
血のつながった実の子どもでも、思春期や反抗期には母親の苦労は多いものです。
子どもとまともに会話ができなかったり、返事なんてしてくれないし、部屋から出てこないというような子育ての悩みを抱えています。
この時期に、父親が他の女性と仲良くしていたり、その女性と一緒に暮らすということになったら、子どもの心中は穏やかなはずはありません。
連れ子の性格にもよりますが、この時期に結婚や同居を始めることは、あまりお勧めできません。
結婚や同居の時期を遅らせることも検討しましょう。
<さいごに>
まだまだ数は少ないのですが、ステップファミリーの支援団体もあります。
電話相談や交流会などもあるようですので、利用してみるのもいいでしょう。
旦那の連れ子にとって、今のお母さんはあなただけなのです。
連れ子にしても、実の子どもにしても、あなたとは別の人格なので、あなたの思い通りになるわけではありません。
子どもは愛情に敏感です。
あなたが愛情をもって接することで、少しずつでも気持ちは伝わると思います。
しかし、旦那の連れ子がストレスになって、どうしても精神的に辛いようでしたら、離婚や別居も視野に入れて夫婦で話し合うことをおすすめします。