全く夫婦喧嘩をしたことがないというご夫婦は少ないと思います。
大なり小なり「夫婦喧嘩」の後って、なんだか気まずい雰囲気になったり、仲直りのきっかけがつかめなかったり、できれば夫婦喧嘩をしないようにしたいものですよね。
実際に夫婦喧嘩の原因って、どのようなものが多いのでしょうか。
ご夫婦それぞれや、その時々で違ってくるとは思いますが、今まで私が対面相談や電話相談でお話した際に伺ったことなどを参考に、夫婦喧嘩の原因になりがちなことをランキング形式でお伝えしていきます。
第1位:お金
生活していく上で金銭的な問題は切っても切り離せませんね。夫婦問題の相談をお受けしていると、多くのケースで「金銭問題」が絡んでいます。夫からの「誰のおかげで生活できているんだ」、妻からの「あなたの稼ぎが少ないからお金がないわ」などという言葉から喧嘩に発展するということもあります。
お給料や生活費、小遣いのこと、金銭的な価値観が大きく違うなどの理由でしょっちゅう喧嘩になるという夫婦もあります。
どちらかが趣味などにお金を使ってしまい、生活に影響があるという問題もあり、夫婦のどちらが家計管理をするかで揉める場合もあります。金銭的な価値観は違って当たり前です。冷静に話せるときに、夫婦で話し合って決まりを作るというのも一案です。
第2位:言い方・言葉遣い
ちょっとした会話の中で「そんな言い方をしなくてもいいだろう」「そんな上から目線の言い方をされるとカチンとくるわ」などと、相手の言葉遣いや物言いに反応して喧嘩になってしまうということがあります。
言い争いになると、さらに言葉が荒くきつくなることが多く、「喧嘩の原因ってなんだったっけ?」なんてこともあります。話す前にひと呼吸おいて「これを言ったら相手がどんな気持ちになるかな」と考えて発言できるといいですね。
第3位:生活態度
夫が脱いだものを脱ぎっぱなししていたり、仕事が忙しくイライラしていたり、飲み会続きで帰宅が遅かったりしていると妻は不機嫌になります。
妻が育児で疲れていたり、家事をちゃんとやらなかったり、朝起きずに寝ていたりされると、夫も妻の生活態度に対して文句を言ってしまったりします。お互い様のことなのですが、相手を思いやったり、労ったりする気持ちを持つことで、喧嘩になることを避けられるのではないでしょうか。
第4位:子どものこと
子どもが幼いうちは、妻ばかりに育児を任せっきりで、共働きの家庭などでは妻が仕事もしながら家事も育児もこなしていることに不公平感を抱き、文句や愚痴を言うことで夫婦喧嘩になるケースが多くみられます。
こどもが大きくなると、教育方針の違いから習い事や受験について夫婦の意見の相違があり、喧嘩になることもあります。子どものことを考えるあまりに二人共一生懸命になるものですが、子どもの幸せを考えて喧嘩にならないように、冷静に話し合えるといいですね。
第5位:家事のこと
「共働きなのに夫が全く家事に参加してくれない」「妻が家事を放棄して家の中がグチャグチャで困っている」「家事分担をしたいのに夫が協力してくれない」など、生活に影響が出るので喧嘩になる要素がたくさんあるのが家事です。
得意な方が得意な家事をするということができるといいのですが、何もできないという男性もいらっしゃるので、少しずつ学んで体験してできるようになっていけることが望ましいと思います。
第6位:コミュニケーション不足
お互いに忙しくて夫婦でじっくり話す時間がない場合や、生活時間がすれ違っているような場合には、生活上必要な報告や連絡・相談などがうまくできないことがあります。
そのことで夫婦喧嘩になることも考えられますね。
実際に話すことができない時には、メールや電話などで連絡をこまめに取ったり、手紙やメモで要件や気持ちを伝え合うこともいいかもしれません。どちらの場合にも、相手へのねぎらいや感謝の言葉を添えると更にうまく伝わります。
第7位:親族との関わり
お互いの両親や兄弟姉妹などとの関わりで嫌な思いをした場合など、相手に聞いてもらおうとして「俺(私)の親を悪く言うなよ」と言われ、「夫婦なのにかばってくれない」「私より親の味方をするんだ」とショックを受けたりします。
特に嫁姑問題など根深いケースもあり、自分たちのことでないのに夫婦喧嘩になってしまうこともあります。相手の親族の愚痴や批判は、相手に話すのではなく自分の友人や知人に聞いてもらう方がいいでしょう。
第8位:休日の過ごし方
結婚したのに結婚前と同じように休日は趣味に没頭していたり、「仕事が忙しいので休日くらいのんびりボーっと過ごしたい」と言って一日中ゴロゴロ過ごしていたり、相手と”過ごしたい休日のパターン”が違うことで夫婦喧嘩になることがあります。一日中でなくても半日でも相手の希望に合わせるという努力ができるといいですね。
第9位:異性関係
相手が浮気している場合や、過去に浮気していた場合、どうしても何かあった時に「また浮気しているんじゃないか」「嘘ついて浮気相手と逢っているんじゃないか」と疑って言ってしまうことで、「何で信じられないんだ」「いつまでも疑うな」と言い合いになり喧嘩に発展してしまうパターンです。
難しいことですが、一度「許す」と決めたら相手を信じて疑わないようにできればいいですね。
第10位:生活時間帯が合わない
乳幼児がいる場合には妻が24時間育児に対応しているために夫婦の時間が取れなかったり、一方が夜勤の仕事、もう一方が昼間の仕事の場合など、起きる時間も寝る時間も合わない場合があります。なかなかじっくり話す時間が取れないので、お互いにすれ違い、せっかく話せる時間がとれたと思ったら喧嘩になってしまうというケースです。
子どもを放っておくことも、仕事を変えることも難しいと思いますので、できるだけ夫婦が一緒に過ごせる時間を作る努力が必要になります。せめて思っていることを伝えたり、メールや手紙など最低限の報告・連絡・相談ができるような工夫ができるといいですね。
いかがですか?
夫婦喧嘩が当たり前になってしまうと、どんどんエスカレートして凶暴性が加わってきたり、セックスレスに繋がったり、不倫や離婚・別居や家出という結果になってしまうこともあります。
また、お子さんがいる場合、お子さんの前で夫婦喧嘩することで、子どもの心にトラウマや悪影響を与えてしまう恐れもあります。
夫婦喧嘩を防いで夫婦が円満に過ごすためには、夫婦の会話を大切にし、ねぎらいや感謝や思いやりの気持ちを伝え、適度な距離感を保ちながら相手を尊重することが大切です。
会話の時には肯定的な言葉を使い、スキンシップも大事にし、極力笑顔で過ごし、喧嘩のない楽しい夫婦でいられるといいですね。