最近、女性の相談者から「夫が発達障害かもしれない、どう対応していいかわからない」という相談が増えています。
発達障害という言葉、聞いたことがあるかもしれませんがどのようなものなのかご存知ですか?
夫が発達障害なのかどうかを知る方法があるのでしょうか。
他のサイトですが、”大人の発達障害チェックリスト”がありますので、気になっている方は、ぜひチェックしてみてください。
https://www.kaien-lab.com/aboutdd/definition/
発達障害は、いくつかのタイプに分類されています。
代表的なものとしては「ASD(自閉症スペクトラム)アスペルガー症候群」「ADHD(注意欠如/多動性障害)」「LD(学習障害)」があります。
それぞれ、どのような特徴的な症状があるのか簡単に説明しましょう。
①「ASD(自閉症スペクトラム)アスペルガー症候群」
- 相手の気持ちやその場の空気を読むことが苦手
- コミュニケーションをとることが苦手
- 決まったルーティンに強くこだわる
- 突発的なことに対応できない
- 興味のあることや自分の好きなことにずっと熱中する
- 相手の目を見て会話をすることができない
- 他の人の話に関心を持てない
対応としては、周囲の人に自分の得意なことや苦手なことを明確にしてもらい、自分で理解し、コミュニケーションや段取りを型で覚えるようにすることが有効です。
②「ADHD(注意欠如/多動性障害)」
不注意優勢型
- 注意力の欠如、注意力が持続できない
- 気が散る
- 忘れっぽい、だらしない
- 約束が守れない
多動衝動性優位型
- せわしなく動き回る、落ち着きがない
- 多弁である
- 体の一部を絶えず動かしている、貧乏ゆすり
- 順番を待てない
- 人の妨害や邪魔をしてしまう
- 人の話にかぶせて喋る
不注意優勢型と多動衝動性優位型の混合型もあります。
対応としては、「集中しなければならない時間をできるだけ短くする」「一度にこなさなければならない量をできるだけ少なくする」「休憩を取るタイミングをあらかじめ決めておく」などの工夫をしてみましょう。
忘れやすいことの防止には、チェックリストの作成と確認も有効です。
③「LD(学習障害)」
読み書きの障害や、計算ができないなど、特定の事柄だけが難しい状態で、日常生活にも困難なことがあります。
それぞれにこのような特徴(症状)があります。
しかし、素人考えで勝手に「発達障害」と決めつけることは良くありません。
「夫が発達障害かも」と思ったら、一度メンタルクリニック等を受診してみることをおすすめします。
もし夫が受診を拒否したら、家族だけで相談に行くことも可能です。
その場合は、家族としての理解の方法や対処方法を学ぶことができます。
他にも、発達障害に関する情報をいくつか集めてみました。
◎発達障害の夫に悩む妻「カサンドラ症候群」
カサンドラ症候群とは、発達障害の家族を持つ人が、上手くコミュニケーションを構築できないことでストレスを感じ、家族が二次障害に陥ることです。
夫もあなたも”生きづらさ”を感じていることでしょう。耐えられないほどひどい場合には、家庭内別居や別居、また、離婚するという選択もできるのではないでしょうか。
◎夫の発達障害、結婚前に気づくことは難しい?
もともと発達障害を持っていた人が、交際時にはわからなかったけど、結婚することによって「一人になれない」「いつも誰かと一緒にいる」のようなストレスで、発達障害の特徴が鮮明に現れる場合もあります。
ですから、結婚前に気付かないことも多いのです。また、結婚だけでなく、子どもが生まれた、仕事の変化やミスなどがきっかけで、発達障害の特徴が現れることもあります。
◎発達障害は病気なの?
発達障害は病気ではなく、生まれつきの脳機能の障害です。生まれながらの脳の働きの偏りが、様々な特性(症状)となって現れていて、遺伝的な背景があるのだそうです。完全に治すことは難しいのですが、カウンセリングや少しの薬物療法で、考え方の癖などを修正していくという方法があります。
カウンセリングは夫婦で一緒に受けることも有効です。
◎本人は発達障害を自覚できるの?
アスペルガー症候群の夫は、感情に訴えても心に響きませんし、相手の立場に立って考えることも難しいことなのです。
本人が発達障害を自覚することは難しいかもしれません。専門の医療機関を受診するなどで、本人に自覚してもらうことも望めます。
共感できないし、思ったことをそのまま口にしてしまうので、妻は傷つきやすくもなりますね。
「どうして私だけがこんなに気を遣って苦労しなきゃいけないの?」と、納得がいかないかもしれませんが、夫の不得意なことや得意なことを見極めて、それに応じて対応することで夫婦関係の改善も期待できます。
◎ほかにも
夫がASD(自閉症スペクトラム)の場合には、ペットを飼うことも有効です。ペットを介することで夫婦のコミュニケーションがとりやすくなることもあるようです。
また、夫婦間の連絡方法として”LINE”を使っている人が多いと思いますが、LINEは、やり取りがどんどん流れていってしまいますよね。
夫がADHD(注意欠如/多動性障害)で忘れっぽい場合、”slack(スラック)”というアプリを使って夫婦間の連絡をしているというケースがありました。
“slack”で連絡を取り合うことで、ToDoリストやWishリストとして有効利用しやすいのです。気になる人は”slack”で調べてみてくださいね。
いかがですか。
発達障害が疑われる夫に対しては、まず、自分の気持ちを伝え、夫の気持ちをじっくり聴きましょう。
2人で話し合うことが難しいようなら、カウンセラーなどの第三者に間に入ってもらうことも考えてください。
発達障害の夫を変えることは難しいことです。
あなたが発達障害に関する知識や理解を深めて、夫の特性を理解し、夫の自尊心を傷つけないように注意しながら、少しでも穏やかな夫婦関係を築けるように、努力してみてくださいね。
どうしても関係が良くならない場合は、別居や離婚の選択を考えてもいいと思います。