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子どもがいる場合の離婚は、離婚する前も離婚した後も注意しなければならないことや、決めることがたくさんあります。
その中でも子どもに関することは、養育費などの具体的なことのほかに、精神的なケアもとても大切になってきますので、注意深く対処できるといいですね。
今回は、離婚後の子どもに及ぼす影響に対してのケアを4つ挙げてみました。
ケア1:離婚前、離婚話を進めている時の家庭の状況は?
離婚を考えている時のほとんどの夫婦は、仲が悪い場合が多いですね。「おはよう」や「おかえり」の挨拶もしなかったり、したとしても目を合わせることなく仕方なく言ってるだけという状況の家庭もあります。
ひどい場合は、朝から晩まで言葉も交わさず、ただ一緒に暮らしているだけという家庭状況もあります。
もっとひどい例では、夫か妻のどちらかからのDVやモラハラがあり、子どもの目の前で暴力が行われている場合もあるのです。
子どもの目の前では決して夫婦の争う姿や言い合う姿は見せないようにしている、という賢いケースもありますが、どうしても仲が悪いという雰囲気が出てしまっていることもあるので、注意が必要ですね。
夫婦の仲が冷め切っていたとしても、子どもにとっては大好きなパパとママです。子どもは仲良しのパパとママを見て安心し、精神的にも安定するのです。
夫婦喧嘩や言い争いはしないことがベストですが、せめて子どもが寝てからや子どもがいないときにしてくださいね。また子どもの目の前での酷いDVやモラハラがある場合は、躊躇せずに公共の相談窓口や警察などに早めに相談してください。
ケア2:離婚を子どもに話す際のこと
子どもに離婚のことを初めて話すときは、とても大事な段階ですので、よく検討して慎重に進めましょう。
子どもが全く予想もしていなかった場合と、ある程度予想していた場合がありますが、どちらにしても子どもにとっては悲しくてどうしていいのかわからない状況です。
子どもの心配な気持ちを察するようにして、質問にはきちんと答えて、子どもの不安を少しでも解決するように、誠意をもって話すことが必要です。できればパパとママが揃って一緒に話せると、子どもの不安も和らぐと思います。
離婚することを告げられた時の子どもの不安としては、
- 「自分はどうなるの?」
- 「誰と一緒に住むの?」
- 「引っ越すの?」
- 「転校するの?」
- 「パパ(ママ)と会えなくなるの?」
- 「兄弟とはどうなるの?」
- 「お金は大丈夫なの?」
などさまざまです。
聞かれても答えられるように準備しておけるといいですね。
子どもが幼稚園や学校に通っている場合は、転校や苗字の変更が伴うこともあるので、話す時期や離婚のタイミングも考えましょう。
ケア3:離婚時の子どもの年齢別の注意点
【子どもが0~3歳ぐらいの場合】
0歳~3歳ぐらいまでの子どもは、まだほとんど理解力もないのですがパパとママの不仲などは敏感に感じ取っているんです。
両親の穏やかな状態によって、安心感を得られています。この時期は、母親の愛情が子どもの人間形成にも大きく影響しますので、離婚後も特に子どもへの愛情をたっぷり注いであげることが大切です。
【子どもが3歳~就学前までの場合】
3歳~就学前までの子どもに離婚を伝える場合は、離婚の理由まで説明しなくてもいいですが、ちゃんとパパとママが話し合って決めたということや、会えなくなる訳ではないことを話してあげましょう。
中には、自分が悪い子だからパパは出ていくのではないかと思ってしまったりすることもあります。だんだん社会性も身についてくる年齢なので、状況もわかり「なんでうちにはパパがいないの?」などの質問もされるでしょう。
嘘をつくのではなく、夫の悪口を言うこともなく、子どもにわかる言葉で説明してあげて、子どもの不安を取り除く必要があります。
【子どもが6歳~18歳くらいの場合】
6歳~18歳くらいになったら、たいていのことは理解できますが、大好きな両親が離れ離れになってしまうという事実は理解できても、受け入れることはなかなか難しい場合が多いのです。
一人の大人として扱い、子ども自身の意見や考えにも耳を傾けることも必要です。子どもは夫婦の日常を見ているので、DVやモラハラがあった場合などはママに「パパと離婚すれば?」なんていう場合もあるんです。
この年齢は、精神的に悩んだりすることで不登校になったりグレてしまったりすることもあるので、注意深く接したいものです。
ケア4:離婚した後の面会交流など父親との関係
あなたにとっては別れて他人になった夫でも、子どもにとってはずっとただ一人の父親です。
離婚時に養育費のことと一緒に「面会交流」のことも詳しく決めておきましょう。面会交流権とは、別居時や離婚後に親子が会うための子どもと親のための権利のことですが、子どもが幼い場合は自分の意思をちゃんと親に伝えられないこともあります。
離婚理由が妻に対するDVやモラハラだったとしても、子どもは父親に会う権利はあるのです。子どもにとっても、養育費を出している父親にとっても、面会交流の機会はとても大事なうれしい時間です。
子どもにとっては、父親からも愛されているということが感じられる時間でもあります。もし子どもが面会交流を拒否することがあれば、母親に遠慮している場合もあるので、よく理由を聞いて対処しましょう。
面会交流については、あなたが別れた夫と連絡を取りたくない場合などに、間に入って面会交流を支援してくれる団体やアプリもありますので、検討してみることもおすすめします。
いかがですか?
離婚はしないに越したことはないのですが、夫婦がいがみ合っていたり、冷め切っているのに子どものためにだけ一緒にいるというような場合もあります。
両親が我慢してイライラしたり、笑顔がなかったりすることが、子どもにいい影響を与えないということもわかりますね。
離婚して夫婦が他人になることで、子どもに対する接し方がいい方向に変わったりするのなら、離婚もやむを得ないのでしょう。
女性が離婚して一人で子どもを育てることは、容易ではありません。仕事も家事もそして育児や子育ても、すべて完ぺきにこなすのは難しいことです。家事は手抜きしてでも、子どもの心のケアは決して手抜きすることのないようにしてくださいね。
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