「夫婦の子どもなのに、夫が育児に参加しようとしてくれない」と悩んで、一人で育児に奮闘しているママからの相談を受けることがあります。
子どもにとっても、パパとの関わりは大事ですね。
育児経験者の私の考えとしては、子どもが幼い時期はほんのわずかなので、「笑うようになった」「初めて食べた」「パパって喋った」「手を放して立てるようになった」「歩けるようになった」「ひらがなが読めるようになった」「自転車に乗れた」など、子育ては感激や喜びをたくさん経験させてもらえる、とても貴重な時間だと思うのです。
この時間を、男性にも一緒に味わって感動してもらいたいと思うのです。
男性も育児参加を「食わず嫌い」みたいに避けていてはもったいないじゃないですか。
そこで今日は「夫に育児参加させる方法」を考えていくことにしましょう。
もくじ
①夫が育児参加しない理由
②夫に育児参加させる具体的な方法
③まとめ
①夫が育児参加しない理由
なぜ、夫は、育児に参加してくれないのでしょうか。
考えられる理由を挙げてみましょう。
・父親としての自覚がない
女性は母性本能もあり、長い妊娠期間を経て出産に至るため、徐々に母親としての自覚が備わってくるのですが、男性は子どもが生まれた時に初めて父親になるのですね。いきなり「パパなんだから」と言われてもピンときていないのかもしれません。
・接し方がよくわからない
今まで触れる機会の少なかった幼い子どもに、どのように接していいのか、何をしていいのかもわからずに、手を出せないでいる男性も多いものです。
・否定されたりダメ出しされたことがある
育児参加しようと手を出したときに、妻から「やり方が違う」と否定されたり、後でやり直ししていたのを見て、手を出すのをやめてしまったという例もあります。
・育児は女のすることだと思っている
妻が専業主婦や育児休暇中の場合、「一日中家に居るんだから妻が全部やって当たり前だ」と考えている。夫が育った家庭で、父親が全く育児に協力していなかったというケースもあります。
・夫の仕事が忙しすぎる
ちょうど働き盛りの年代の男性にとっては、「子どもも可愛いけど、仕事や付き合いの方が大切」などと思っている場合も多いのです。
・そもそも子どもに興味がない
もともと子どもがあまり好きではなかったり、「子どもが嫌い」と豪語している男性もいらっしゃいます。子どもに興味がないと、自分の血を分けた子どもでも関心が薄い場合もあります。
夫が、育児参加しない理由や原因がわかれば、対策も立てやすくなりますね。
②夫に育児参加させる具体的な方法
では、実際に「夫に育児参加させる方法」を具体的に考えてみましょう。
・やってほしいことを具体的に”お願い”する
例えば、「お風呂に入れて!」ではなく「お風呂に入れてくれるかなぁ」「お風呂に入れてくれるとその間に洗い物ができるから助かるわ」、「おむつ替えて!」でなく「おむつ替えて、替えたおむつは丸めて袋に入れてくれると助かるんだけどなぁ」など、やってほしいことを具体的に”お願い”するようにしましょう。「こうしてもらえると助かるわ、嬉しいな、子どもも喜ぶわ」というように伝えるのがコツです。ただし、あまり細かく頼むと、夫が「めんどくさい」と感じてしまうので、できるだけ簡単に、少しずつお願いするようにしましょう。
・やってもらったら褒めて感謝を伝える
妻としては、「夫だって育児参加するのは当たり前」と思っているかもしれませんが、誰でも認めて褒めてもらえれば、”また役に立ちたい”と思うものです。最初からちゃんとできることを期待せず、お願いしたことに文句や不満は言わないようにしましょう。例えば、沐浴や入浴をやってくれたら「貴方は手が大きいから、子どもも気持ちよさそうね」「パパと一緒のお風呂は楽しそうね」など、小さなことでも褒めて感謝を伝えることで、夫も自信がつきますし、経験を積むことで夫も慣れて、安心して任せられるようになってくるでしょう。
・人前で夫を褒める
「うちの夫は育児に協力的なので、とても助かっているの」など、他の人の前で夫を褒めることで、男としてのプライドをくすぐり「もっと妻の役に立ちたい、もっと育児に参加したい」などと思うものです。夫の口から「今度はおむつ替えにチャレンジしてみようかな」なんて言葉が出てくるかもしれませんね。
・夫を置いてけぼりにしない
乳幼児がいると手がかかり、ついつい子どもにかかりきりになってしまいがち。積極的に育児に参加する自信もないし、妻は子どもしか見てないし、夫は家の中で疎外感を持ったりして寂しい思いをしている可能性があります。夫の好物を食卓に出す、夫に感謝や労いの言葉をかける、夫婦の会話も大事にするなどの配慮ができるといいですね。昼間の子どもの様子や、ちょっとした子どもの成長を話して、夫と共有するようにすることも大切です。
・夫婦の時間を作るようにする
例えば、「毎日21時以降は夫婦の時間にする」と決め、その時間を作るために、帰宅後の夫にも少し協力をお願いするという方法です。「妻が台所の後片付けの間に、夫が子どもをお風呂に入れる」など、夫婦の時間を作るためにも、夫に育児参加をしてもらうのです。慣れるまでは上手くできないかもしれませんが、夫に任せることでコツがつかめたり上達したりするものです。任せたら、不満を言ったり否定したりせずに優しく見守りましょう。夫婦でゆっくりする時間ができることで、お互いに気持ちの余裕ができますし、夫婦での会話の時間も持て、育児方針のすり合わせもできますね。
③最後に
「夫に育児参加させる方法」をいくつか挙げてみましたが、妻の考え方と接し方次第で、夫の育児参加も望めるということをご理解いただけたと思います。
夫に「なぜ育児に参加してほしいのか」を伝え、具体的に何をどのようにしてもらえると助かるのかを”お願い口調”で伝えることで、男性は納得して動きやすくなります。
できるだけ簡単なお世話からお願いし、任せた以上は口出しや文句は我慢、夫を褒めて感謝の言葉をかけましょう。
そして、子どもと夫が触れ合う時間をできるだけ多く取り、夫を父親として少しずつ育てていけるといいですね。
もし、夫の仕事がとても忙しかったり、単身赴任している、夫がDVやモラハラで協力してくれないなどの理由で育児参加が見込めない場合は、双方の親族の協力を仰いだり、ベビーシッターに頼ることも考えましょう。
決して一人で無理することのないように、どうしても解決策が見つからない時には、私たちカウンセラーに相談してくださいね。